鉄道トレンドに関する研究や調査を行う機関「鉄道トレンド総研」は、258人の男女を対象に、通勤通学の電車内では何をしているかアンケートを行いました。いつもの日常に潜む、意外な乗客の行動が明らかになりました。
調査概要
調査対象者 :全国/男女/20~60代
調査期間 :2021年11月25~11月26日
サンプル数 :258人
調査方法 :インターネット調査
TOPICS
- 電車内の行動は「車窓を見る」が45.3%と最多。約2人に1人が窓の景色を楽しんでいる
- 2位は「睡眠」(34.9%)、3位は「音楽鑑賞」(31.8%)となった
- 読書をしている人では、電子書籍(10.9%)よりも紙書籍(19.8%)を読んでいる人が多い
車内の行動TOP3は、車窓を見る、睡眠、音楽鑑賞
「通勤通学の電車内では何をすることが多いですか?」(複数選択可)という質問について、もっとも多かった回答は「車窓を見る」(45.3%)。約2人に1人が窓の景色を楽しんでいることがわかった。「外の景色をぼーっと眺めるのが好き」(兵庫県/30代/女性)、「毎日見る風景でも、新しい店ができたりと、何らかの発見をするのが楽しい」(神奈川県/50代/男性)」などの声が集まった。
2位は「睡眠」で34.9%、約3人に1人は電車内で寝ていることがわかった。「社畜の私は電車でひたすら寝ます」(埼玉県/20代/男性)、「通勤に1時間半かかるので、朝早い電車に乗って、睡眠の続きをする」(茨城県/40代/男性)」などの声が集まった。
3位は「音楽鑑賞」で31.8%。「サブスクの音楽配信でおもに好きなアーティストの曲を聞きます」(20代/大阪府/女性)、「クラシックを聴きます。通勤時間が長いので、丁度いい」(40代/愛知県/男性)などの声が集まった。
次いで「LINEやメール」(26.4%)、「SNS」(26.0%)、「読書(紙書籍)」(19.8%)、「ゲーム」(15.5%)、「仕事、勉強」(12.8%)、「読書(電子書籍)」と「その他」(10.9%)、「動画視聴」(8.1%)と続いた。ここから、読書をしている人では、電子書籍よりも紙書籍を読む人が多いこともわかった。
瞑想やファッションチェックをする人も
「その他」と回答した10.9%の人は一体何をしているのか。いくつかピックアップして紹介する。
「ニュースサイトを見ている」(福岡県/40代/男性)
「乗客のファッションチェック。おしゃれな人の服装は参考にしています」(埼玉県/30代/女性)
「目を閉じて瞑想」(東京都/30代/女性)
「アンケートのサイトなど、スキマ時間でポイントやお金を稼げることをしています」(富山県/30代/女性)
鉄道トレンド総研所長・東香名子の分析コメント
電車の中で何をしているか、「車窓を見る」が最も多い結果となりました。都心の移り変わる景色、自然に癒される田園風景など、車窓はひとつのエンターテインメントと言っても過言ではないでしょう。たとえば都内を走るJR山手線は駅ごとに車窓の印象が異なり、見ていて飽きない路線のひとつです。睡眠時間に充てる人も約3人に1人いました。郊外から都心へ1時間以上かけて通勤通学する人も少なくない、日本ならではのライフスタイルを象徴しているように感じます。ほかにも乗客のファッションチェックや瞑想など、それぞれ思い思いの過ごし方をしていることがわかりました。