鉄道トレンドに関する研究や調査を行う機関「鉄道トレンド総研」は、258人の男女を対象に新幹線・特急での座席の好みを調査しました。乗客に人気なのは通路側よりも窓側の席だと明らかになりました。
調査概要
調査対象者 :全国/男女/20~60代
調査期間 :2021年11月25~11月26日
サンプル数 :258人
調査方法 :インターネット調査
TOPICS
- 新幹線・特急は「窓側の席」が好きな人が83.3%。一方で「通路側の席」が好きな人は16.7%にとどまった
- 窓側が好きな理由を聞くと、「景色を見たい」といった回答の人が67.2%と多数。また15.1%が「乗り物酔い対策」として窓側に乗っている
- 通路側の席が好きな理由を聞くと、「トイレに行きやすい」といった回答の人が44.2%と多数いた
窓側が圧倒的人気! 理由に「景色が見たい」「乗り物酔い」など
「新幹線や特急列車で、好んで座る席はどちらですか?」という質問に対し、83.3%の人が「窓側の席」と回答。
「車窓を眺めるのが好き」(茨城県/40代/男性)や「景色が見たいから。富士山が見えると嬉しい」(京都府/30代/女性)など、車窓を楽しみたいという回答が多数を占めた。
また「乗り物酔い対策で窓側に乗りたい」(東京都/30代/女性)や、「乗り物酔いしやすい体質。窓側のほうがまだ気分が悪くなりにくい」(富山県/30代/女性)など、酔いやすい人からの窓側支持も厚かった。
ほか「窓側はプライベート空間が確保できる気がするから」(京都府/40代/男性)、「窓側の方が寝やすい」(兵庫県/30代/男性)、「新幹線はコンセントが近い」(大阪府/30代/女性)などの声があった。
窓側が好きな理由を全体的に見ると、67.2%が「景色が見たい」といった回答。15.1%が「乗り物酔い対策」として窓側に乗っていることがわかった。
通路側に座る人は「トイレに行きやすい」「開放感があるから」など
「通路側の席」が好きな人は16.7%にとどまった。
好きな理由として、「トイレに行くとき、隣の人に気兼ねしなくて済むから」(福島県/50代/女性)、「トイレや喫煙などで席を立つことが多いため」(大阪府/20代/男性)など、席を離れる際ほかの乗客を気にすることなく移動できるという回答が目立った。
ほか「駅に着いたときにすぐ降りられる」(東京都/20代/男性)や、「開放感があって窮屈に感じないから」(愛知県/40代/女性)、「何かあったときに早く逃げられる」(埼玉県/女性/40代)という声もあった。
通路側が好きな理由を全体的に見ると、44.2%が「トイレに行きやすい」といった回答をしていた。
鉄道トレンド総研所長・東香名子の分析コメント
新幹線や特急列車は、たいていが窓側の席から予約が埋まっていきます。その背景には83.3%もの人が「窓側が好き」という事情があったようです。長距離移動では風光明媚な日本の原風景が見られる路線も多く、車窓をみながら非日常を味わいたい乗客の心理がうかがえます。また、乗り物酔い対策として窓側を選択する人が15.1%。体調・体質がその人の座席選択に影響を与えている興味深い事実が浮き彫りになりました。特に長時間乗車する際は、いかにリラックスして乗るかに重きを置いているようです。一方で少数派の「通路側が好き」な人は「移動に便利」と答えた人が多数。「すみません、ちょっと通ります」と声をかけるのは面倒ですし、睡眠などの邪魔をしたくないという日本人ならではの気遣いを感じる結果となりました。